まだ試していませんか? 簡単すぎる自家製バターの作り方

まだ試していませんか? 簡単すぎる自家製バターの作り方

お料理にバターを使用すること、よくありますよね。特に女性に大人気のパスタなどイタリア料理には、決して欠かせない重要な調味料の一つです。

でも、バターって意外と高い……

安いものでも200gで400円台~500円台。高級バターともなると200g 1,000円台なんてものも。ご家庭でパスタを作る際に、ついバターの消費をケチッてしまうのは、主婦あるあるではないでしょうか。

そこで私からご提案です!

バターを自宅で作ってしまいましょう^^

実はバターは、生クリームを使えば自宅で簡単に作ることができるってご存知でしたか? しかも、こだわり派の方は発酵バターを自家製で……バター作りで生まれるバターミルク(ホエイ・乳清)は栄養たっぷりのお料理に、お菓子作りに。ムダなく色々と活用できてしまうのが自家製バターの魅力です。

さて、まずは自家製バターの作り方から。方法は至って簡単です。空のペットボトルに生クリームを入れて、成分が分離するまで思い切り振り続けるだけ──

と、これだけで終わるわけにはいかないので(笑)、実際にバターを作る手順を、写真を交えながらご説明いたしますね。本当に簡単ですよ!

バター作りに必要なもの

ご家庭で自家製バターを作るにあたって、特別な道具は必要ありません。用意するものは以下のものだけです。

  • 生クリーム200ml(乳脂肪45%以上)
  • 塩(バター100gに対して1.5g程度)
  • 空のペットボトル(500ml~1Lサイズ。お好みで)

材料の選び方

生クリームは、乳脂肪45%以上のものをオススメします。それ以下になりますと仕上がりが水っぽくなったり、牛乳くさい(バターの香りが薄い)ものができてしまう場合があるからです。また、植物性油脂を原料とするホイップクリームなどは、やはりバター特有の芳醇な風味がありませんので、せっかく作るなら乳脂肪高めの生クリームで“本物のバター”を作りたいですね。

塩に関してはお好みで選んでいただいてかまいませんが、口当たりよく滑らかなバターを作るために、粗塩は避けた方がいいでしょう。

バターが出来るまでの流れ

自家製バターの作り方をおおまかにお話しすると、用意した容器に生クリームを入れて五分ほど思い切り振り続け、固形化したバター(脂肪粒)と液体(バターミルク)を分けて取り出し、最後に塩を練り込む──という流れになります。

最初に塩を入れてしまうとバターミルクまで塩辛くなってしまいますから、ミルクまで存分に有効活用するには、最後に塩を入れるのがオススメですよ。

ちなみに市販されているバターがどういう工程で作られているかというと──
1.クリームと脱脂乳の分離
生乳を遠心分離機にかけ、クリームと脱脂乳に分離します。
2.殺菌
クリームを加熱して殺菌処理します。
3.エイジング(熟成)
冷蔵環境で成分を安定させます。
4.チャーニング(成分分離)
脂肪粒(バター)とバターミルク(ホエイ・乳清)に分離します。
5.洗浄
分離したバター表面についているバターミルクを冷水で洗い流します。
6.ワーキング(練圧)
バターを練り合わせて滑らかなバターに仕上げます。

実は意外と複雑な工程で作られているバター。それにもかかわらずなぜご家庭で自家製バターを簡単に作ることができるのか。その答えは、私達がバター作りに使う市販の生クリームは、製造工場で「3.エイジング(熟成)」まで終えてから出荷されるのが普通だからです。

つまり、ご家庭でバターを作る際は、「4.チャーニング(成分分離)」から始めればいいということ。

ちなみに、一般社団法人 Jミルク様によりますと、ご家庭で作るバターでは「5.洗浄」も不要でしょうとのことでした。そうすると私達が行うのは、「3.チャーニング(成分分離)=ペットボトルで振る」のと、「6.ワーキング(練圧)=ヘラ・スパチュラで練る」だけということになります。う~ん、簡単!

まずは準備

ではさっそく、バター作りの準備に入りましょう。まずはお好みのサイズのペットボトルを用意します(生クリーム200mlなら500mlのペットボトル、生クリーム400ml以上なら1Lのペットボトルがオススメ)。どのサイズを使うにしても、バターの保存性を高めるためによく殺菌した方がよさそうですね。

ペットボトルは急激な温度変化や85℃前後の熱によって変質しやすいため、沸騰したお湯で消毒するのは少し危険です。65℃程度のお湯で30分以上浸け込むのが理想的。また、PC(ポリカーボネート樹脂)を使用している容器は、熱湯に浸けることで環境ホルモンなど有害物質が溶け出すので要注意です。

耐熱温度が100℃以上のペットボトルを使うのが理想的ですが、その場合は鍋底に直接容器が触れないよう気をつける必要があります(鍋底は100℃以上の熱さまで温度が上昇するため、容器が溶ける)。鍋底にキッチンタオル等を敷くなどして対策しましょう。

また、容器内にバターの脂分がこびりつくので、お掃除に手をかけたくない方や衛生的に心配な方は、簡単に使い捨てできる容器を使うのがよさそうですね。

それではいよいよ、殺菌した容器に生クリームを投入。今回は500mlのペットボトル容器に200mlの生クリームで挑戦します!

いよいよ振ります! 五分間一本勝負!

生クリームをペットボトル容器に移しました。ここからが自家製バター作りの正念場。いわゆる「チャーニング」の作業です。およそ五分間、脂肪粒とバターミルクが分離するまで振り続けます。よーい……スタート!
1分経過……さっそくペーストのようになってきました。
3分経過……生クリームが完全に固形化し、ボテボテとペットボトルの中を暴れていたと思ったら急に「バシャッ!」と、脂肪粒とバターミルクが分離します。ここが重要ポイント! 振るのを一度ストップし、バターミルクを別の容器に移します。

それから引き続き様子を見ながら「振っては出てきたミルクを別容器に移す──」を何度か繰り返しながら計五分、慎重に脂肪粒とミルクを分けていきましょう。脂肪とミルクが分離し始めたにもかかわらずそのまま力強く振り続けていると、脂とミルクが再び混ざり合ってしまいます。そうすると水分の多いバターができてしまい、風味が変わり保存性も悪くなってしまうので気をつけてくださいね。

そうしてできあがったのがこちら。

今回、バター作りに使うのは脂肪粒の方ですが、バターミルクは栄養満点。捨てるなんてもったいないことはせず、料理やお菓子作りに活用しちゃいましょう。そのまま飲んでも栄養満点ですよ。

バターを練って保存する

バター作りもいよいよ最後の工程、練り(ワーキング)に入ります。無塩バターを作るならこのままで、有塩バターを作るならここでバター100gに対し1.5g前後(配分はお好みで調整)を入れます。塩が多いほど保存性が高まりますが、その分しょっぱくなってしまいます。塩を入れずすぐに冷凍保存してもいいですよ。

パンなどにバターを塗って食べるには有塩を、お菓子作りや料理に使うバターには無塩がオススメです。

ヘラ・スパチュラなどでよく練ってバターがなめらかになったら、セルクルや型でバターを成形して、あるいはそのまま保存容器に移して保存します。これで自家製バターの完成です!

最後に

自家製バター作り、いかがでしたか? 今回は撮影などをしながら作りましたので少し時間がかかりましたが、それでも所要時間はたったの30分。せっかくなら、できたての美味しい自家製バターを味わいたいですね。

自家製バターで、ご家庭の食卓をほんの少し贅沢に彩りましょう!

バターに関する連載一覧【全5回】
【第1回】まだ試していませんか? 簡単すぎる自家製バターの作り方
【第2回】こだわり派必見! 自家製発酵バターの作り方

【第3回】coming soon !(10/20更新予定)

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MTWアキ

MTWアキ

料理愛好家/ライター/クリエイター/作家
「おいしいに国境なし!」──を合言葉に、料理の「?」や「!」を探しながらご家庭で役立つ知恵やアイデアを探求中! ワンランク上のこだわり料理にも、アクセル全開で挑戦します!