秋の食中毒対策は大丈夫?調理台の正しい掃除と殺菌方法

秋の食中毒対策は大丈夫?調理台の正しい掃除と殺菌方法

湿度や気温の高い夏から秋のはじめは細菌性の食中毒が増加します。
特に秋は運動会や行楽用にお弁当を作る機会も増えてくるため、キッチン内の衛生管理に注意が必要です。

手指や調理道具、食材の洗浄をしていても調理台のお手入れはサッと拭くだけ・・という方も多いのではないでしょうか。
調理台は作業の土台となる大切な場所です。今回は意外と見落としがちな調理台の掃除と、効果的な殺菌方法を紹介します。

食中毒発生が一番多いのは9月

細菌は温度・湿度が高いと繁殖しやすくなります。
例えば菌が1つ付いた食品を1日キッチンに放置した場合、気温10度以下の冬場はほとんど増加しませんが、35度になる夏場は翌日には何千、何万個に増加してしまいます。

こちらは昨年(平成29年)の食中毒発生数をグラフにまとめた資料です。

出典:農林水産Webサイト(2018年9月6日参照)
http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/statistics.html

グラフを見ても8月から10月の発生件数が高くなっています。さらに昨年のデータでは9月が一番多く、夏が終わっても食中毒の危険性が高いということがわかります。
また気温の低い冬場でも、ウィルス性の食中毒が多くなるためキッチンの衛生管理は1年を通して注意が必要だと言えます。

調理台はこんなに汚れている!

調理台は一体どのくらい汚れているのでしょうか。企業(※サラヤ株式会社)による、見えない菌に関する拭き取り実験の結果データがあります。

調理台から採取・培養した菌の数値

① 調理台1㎠あたりの菌の数→2,524個
② 調理台1台あたりの調理台とシンクの境目の菌の数→1,380,384個

参照:「プロが教える除菌のポイント・コツ」
サラヤ株式会社家庭用製品情報Webサイト内(2018年9月6日参照)
https://family.saraya.com/kitchenalpet/point/chori.html

一見綺麗でも見えない汚れがしっかりあるという結果です。

調理道具を置いたり、材料をつい落としてしまったり、調理台に触れるシーンは意外と多くあります。
汚れた調理台のままでは、触れる度に菌が吸着してしまいます。

3ステップで出来る”効果的”な調理台の洗浄・殺菌方法

調理台の洗浄と殺菌の手順は3ステップと覚えて下さい。

【Step1】まずは泡で洗浄

効果的に調理台の殺菌をするために、殺菌の前に「しっかり洗う」ことが大切です。洗うことで「菌の数が減り、菌が繁殖する栄養分(汚れ)」がなくなります。余分な汚れや菌が少なくなった状態から殺菌することでより効果が上がります。

洗い桶に1リットルのぬるま湯を入れ、大匙1弱の粉石けんを溶かし手でよく泡立てます。
固めのモコモコの泡を作るのがポイントです。

粉石けんがない場合は、中性洗剤や液体せっけんを泡で出るポンプボトルに入れて泡をつくると便利です。

※デリケートな素材の調理台の場合は中性洗剤を使用してください。

泡(水気)を入れたくない場所にはラップであらかじめ養生します。

調理台にまんべんなく泡を塗り30分位放置します。泡の湿布は液体よりも長時間汚れにとどまるので広範囲の掃除に便利です。

【Step2】拭き取り、乾燥させます

殺菌剤は水気があると薄まり、効果が下がってしまいます。泡を取り除いたらしっかり水気を取り乾燥させることが大切です。

泡をスキージーでシンクの方に掃きだし、濡らして絞った清潔なフキンで残りの泡を拭き取ります。石鹸の泡はサッパリしているのですぐにぬめりがなくなります。

次に乾いた清潔なフキンで水気を拭き取り乾燥させます。

【Step3】エタノールで消毒します

最後に殺菌します。殺菌力が高く薬剤が残留しない消毒用エタノールやキッチン用アルコール除菌スプレーを使用します。
※エタノールは引火しやすいので火気に注意してください。

エタノールスプレーをまんべんなく噴射し、乾いた清潔なフキンかキッチンペーパーで拭き取ります。

このように「洗浄→水分を拭き取り乾燥→消毒」の3ステップが効果的な洗浄・殺菌方法です。

泡を使った徹底洗浄は定期的なメンテナンスとして活用してください。日常のお手入れは中性洗剤等で調理台を掃除し、水気を拭き取ってから消毒エタノールで拭くだけでも効果があります。

まとめ

調理台は丸洗いができませんが、泡を上手に使いエタノールを効果的に使うことで衛生を保つことができます。
「洗浄→乾燥→殺菌」の3ステップは手指や調理道具にも応用できます

また、正しい殺菌方法は食中毒だけでなく風邪などの感染症予防にも役立ちます。是非「洗浄と殺菌はセット」という考え方を日常生活の中で実践してください。


参考文献
「洗浄と殺菌のはなし」(新名史典・隈下祐一・加藤信一/同文舘出版)

こちらもおすすめ

The following two tabs change content below.
おそうじペコ

おそうじペコ

掃除研究家/ハウスキーピングコーディネーター2級/掃除能力検定士5級暮らしを楽しむお掃除エッセンス
ブログを中心にWEB連載や雑誌等で掃除の楽しさを発信しています。掃除が趣味!と言い切れるほどの掃除好き。お掃除は裏切りません、必要なのはやる気だけ。必ず綺麗な部屋という結果がついてきます。 みなさん一緒に掃除を楽しみましょう! 著書「暮らしを楽しむお掃除エッセンス」「魔法の1分掃除」「掃除やる気スイッチ」等