実践!おうちで出来る「包丁研ぎ」~錆びた包丁を蘇らせよう~

昨今のお料理ブームに伴い、調理器具にこだわる方が増えているといいます。包丁屋さんも、ここ近年は売上が上がっているとか。包丁研ぎの注文も増えているそうですよ。

さて、今回は「実践! 錆びた包丁を蘇らせよう!」をテーマに、包丁の「サビ」「欠け」を自分で直し、最後は鏡面仕上げにして包丁を蘇らせる様子をご紹介します。

「おうちで出来る包丁研ぎ」シリーズについて
キッチンから、ずっと使っていない見るも無残な三徳包丁が出てきたのが数週間前のこと。すっかり存在を忘れてしまっていたボロボロの包丁を手に、いたたまれない気持ちに……。そこで、この包丁をどうすれば蘇らせられるか、私の師匠(?)である先生に相談してみました。今回は先生が包丁のメンテナンスを実践してくれます!(私は撮影係です^^;)

 
初回はまず「サビ取り」から。サビ取りは意外なほど簡単ですよ!

サビた包丁はもう使えない?


まずは写真をご覧ください。最悪のコンディションの三徳包丁。ずっとお手入れもせずにしまってあったので、こんなにもサビてしまいました。

ステンレスの包丁はサビにくく、仮にサビが浮いたとしてもここまでひどくはなりません。しかし鋼の包丁は水気に弱いということもあり、お手入れをしないままでいるとこのような状態になってしまいます。


裏側も表と同様、見るも無残な姿に……

しかもこの包丁、ようく見るとアゴの部分が欠けてしまっています……。


およそ1mmから2mmほどの欠けでしょうか。これも修繕してもらいますが、今回はまず表面のサビを落としてもらいます。「欠け」を修繕する様子は次回ご紹介いたしますね。せっかくですからその後は鏡面仕上げまでやってもらいましょう。お楽しみに!


さて、お料理にこだわろうとせっかく包丁を買っても、こんな状態になってしまったらガックリしますよね。でもご安心ください。ご家庭の包丁がこんな状態になってしまっても、あきらめることなんてありません。実はサビはあっと言う間に落ちるんです

包丁のサビ取りに必要なものは?

包丁サビを落とすには、表面を研磨する必要があります。もっとも簡単かつ効果的なのが包丁用のサビ取り消しゴム。


この消しゴムでゴシゴシこすってあげると、サビはあっという間に落ちます。

でも、包丁用のサビ取り消しゴムがないご家庭もたくさんあるはず。そこで今回は、どこのご家庭にでもある研磨剤(研磨洗剤)を使うようです。


使うのはたったこれだけ。

コルク栓は、研磨剤をつけてこするために用意したもの。布巾などを固く絞ったものでもいいですし、スチームウールでもかまいませんよ。

それでは実際にサビを落としていきましょう!

いよいよ実践! 包丁のサビ落とし


やり方は至って簡単。まずは濡らした包丁に研磨剤を適量振りかけます。今回はこする用のコルク栓とは別にもう一つのコルク栓を包丁の下に敷いていますが、タオルなどを敷いてシンクや包丁を痛めないよう気をつけてくださいね

ではさっそく、包丁の表面をコルクでこすっていきます。


ゴシゴシゴシ……


サビが落ちてきました。この間、およそ十秒です。本当にあっと言う間。裏側も同じように、研磨剤でこすっていきます。


ちなみにこの包丁は黒打ち(くろうち)といって、焼入れした鉄に刃付けをし、刃以外の部分は焼入れしたままの状態になっている昔ながらの包丁だそうです。写真からわかるように、刃先は銀色、それ以外が黒くなっていますよね。

黒い部分には皮膜ができており、サビにくいというメリットがあります。今回もサビていたのはほとんど刃の部分。本来であればこの黒い部分は残しておいた方がいいそうなのですが、今回はサビ落としから欠けの修繕、最後は鏡面仕上げまでやりたいので、黒い部分も研磨剤で磨いて落としてしまいます。

そうして出来上がったのがこちら。


ひとまずサビはきれいに落ちました。でも、このままではまだ包丁として機能しません。お手入れは続きます!

包丁をサビから守る5つのポイント

お手入れは大切ですが、できれば包丁をサビさせたくないものです。包丁をサビから守るためのポイントをいくつかご紹介しますね。

■肉や魚、アクの強い野菜を切る時は包丁をマメに拭く
肉や魚の脂は、包丁の酸化を早めます。レンコンなどのアクも、切っているそばからサビが浮いてくることさえあるのです。ですから、調理の最中も包丁をマメに拭く習慣をつけましょう。食材同士の匂い移りもこれで防げますよ。

■しっかりと乾拭きをする
包丁を洗った後、乾いた布でもう一度拭き上げることを乾拭きといいます。水で洗ったからと油断してはいけません。水道水には鉄錆(てつさび)が含まれていることがあり、これが包丁に付着するといわゆる“もらいサビ”をしてしまうのです。

■サビた金属の近くに置かない
これもやはり“もらいサビ”を避けるためのもので、シンクのサビた部分や他の調理器具のサビた部分などに触れさせないようにしましょう。

■包丁を直に置かない
まな板の上だからと安心して包丁を直置きすると、まな板と包丁の間に溜まった水気がサビの原因になります。私は普段、包丁を使うときは常にコルク栓を包丁台として使っています。コルクは水気を吸収するので、包丁を置くのにいいですよ。

■使わない時は油を塗って保管する
包丁をしばらく使わない場合、そのまま置いておくと今回の三徳包丁のようにサビてしまうかもしれません。大気中にも水分は含まれていますから、包丁を湿気から守るためにできれば新聞紙などに包んで保管してください。

また、包丁を保管する際に塗る油はサラダ油などの食用油でも代用できますが、長期保管となると「油サビ」という現象で包丁がサビてしまいます。つかうならミシン油等の機械油が理想的。ガーゼなどに軽く染み込ませて拭き上げるくらいで十分ですよ。

最後に

今回は包丁のサビ落としがテーマでしたが、このくらいであれば私でも朝飯前です。でも、包丁はまだまだ蘇ってはいません。次回はいよいよ刃欠けの修繕を行います。大変な作業だと思いますが、気合いを入れていきますよ!

「錆びた包丁を復活させよう」シリーズ
【第1回】実践!おうちで出来る「包丁研ぎ」~錆びた包丁を蘇らせよう~
【第2回】家庭用包丁の研ぎ方とメンテナンス~刃こぼれした包丁も修復できる?~

【第3回】徹底的なメンテナンスで錆びた包丁が復活!~せっかくなら鏡面仕上げに~
その他のおすすめ記事はこちら 
包丁比較シリーズ

The following two tabs change content below.
MTWアキ

MTWアキ

料理愛好家/ライター/クリエイター/作家
「おいしいに国境なし!」──を合言葉に、料理の「?」や「!」を探しながらご家庭で役立つ知恵やアイデアを探求中! 料理のイロハを先生に師事して学びながら、ワンランク上のこだわり料理にもアクセル全開で挑戦します! たまには先生が記事に登場することも?