砥石(といし)

キーワード解説
砥石とは、石材や金属などを磨いたり、刃物をとぐための石。粒子の大小や硬さにより、荒砥(あらと)・中砥(なかと)・仕上げ砥(合わせ砥)などの区別があり、さらに刃物の研ぎ出しなどに使われる砥石としては、天然砥石と人造砥石がある。また、部品製造など金属加工などに用いる工作機械などに取り付ける円盤状の回転工具も砥石と呼ばれている

【砥石はいつからある?】
砥石は歴史上最も初期の道具と言われています。縄文時代には既に、割れにくく硬い石を磨いて磨製石器を作っていました。また骨角器や玉類の製作にも砥石は欠かすことのできない道具でした。

【天然砥石の種類と主な素材】
天然砥石の原料は主に堆積岩や凝灰岩などであり、刃物へのアタリが柔らかく、研ぎ感、仕上がりには人口砥石と比べて歴然とした差があり、根強い人気があります。
荒砥:刃を下ろしたり、刃の形を整えたりするのに用いられ、砂岩、花崗(かこう)岩などを含む自然石でできています。
中砥:荒砥より粒子が細かく、中仕上げに使用され、安山岩、凝灰岩、粘板岩などの泥岩質の自然石です。
仕上げ砥:粒子の細かい天然石で仕上げに用いられ、珪質(けいしつ)粘板岩が使われます。

【人工砥石と主な研磨剤の種類】
人造砥石は19世紀の終わりにアメリカで研磨材が製造されたのが始まりです。近年では質のいい人造砥石が市場に出回るようになりました。最盛期には国内だけで数百カ所もあった天然砥石の採掘場は、昭和四十年を境に減少の一途を辿り、現在は数カ所を数えるのみとなっています。


・炭化ケイ素質研磨材
炭化ケイ素質研磨材はケイ石とコークスを原料とする、直径2mm~5ミクロンの大きさの六方体のゴツゴツと角が立った微粒子です。最も硬く研削力があります。このため、主に荒砥・中砥の研磨材に使われています。


・溶融アルミナ質研磨材
粒度は炭化ケイ素質研磨材とほぼ同じで、炭化ケイ素に次いで硬く、砥粒はやや丸みを帯びています。破砕性に優れており、研ぎ味が柔らかいことからハガネやステンレス系など刃物一般に非常に相性が良く、荒砥石、中砥石、仕上砥石用の砥粒としてオールラウンドに使用されています。


【ダイヤモンド砥石について】
最も硬く、刃付きが早く、鋼の包丁はもちろん、ステンレス包丁、セラミック包丁にも対応できます。但し、使い方を誤ると刃にダメージを与えてしまうこともあるため、刃かけなどの際に使うなど補助的な役割で使われることが多くなっています。

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参考文献 
・「包丁と砥石」柴田書店,1999
・「刃物に関する諸材料」日本刃物工具新聞社,1970 
・「日本の伝統工具」鹿島出版会,1989 

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リビングートマガジン 編集部

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