煮て干すから煮干し!上手な出汁の取り方と活用&保存方法

煮て干すから煮干し!上手な出汁の取り方と活用&保存方法

日本の伝統文化「出汁」。

出汁をとるものとして代表的なのは、かつお節と昆布ですよね。そして、もう一つ忘れてはいけないのが「煮干し」

かつお節や昆布とはまた違った風味とうま味がある煮干し出汁の上手な取り方を、今回はわかりやすく解説しますよ!

そもそも煮干しの原料ってなに?

一口に“煮干し”といっても、いろいろな種類があるのをご存知ですか?

もっとも一般的なのが、カタクチイワシの煮干し。いわゆる“いりこ”と呼ばれているもので、煮干し特有の風味とうま味を楽しませてくれます。カタクチイワシの煮干しもこれまた「白口」「青口」に分かれていて、白口は見た目も白っぽく艶やか。コクのある味わいです。

一方青口はイワシの背の部分が黒っぽく、全体的にいぶし銀を思わせるような色味。味と香りが強く醤油にも負けない出汁がとれるのが特徴です。

煮干しになるのはカタクチイワシだけではない!

もちろん、煮干しになるのはカタクチイワシだけではありません。みなさん「アゴダシ」というのを一度は耳にしたことがあるはず。「アゴ」というのは「トビウオ」のことで、これも煮干しにすると上品な出汁がとれます。西日本で使われることが多い様子。

ほかには鯛の煮干しなんていうのもあります。もちろん真鯛など大きな鯛を煮干しにするわけではなく、使うのはコダイなどの小さい鯛。淡泊ではあるものの、鯛のうま味や風味で上品にまとめられる正統派出汁がとれます。

また、「あじご」という小さなマアジからつくる煮干しも逸品。ラーメンスープに使われることも。甘味のあるすっきりとした出汁が特徴です。

このほかにもいろいろある煮干し。それぞれ個性が異なりますから、物産展などで見かけたらぜひ試してみてみくださいね。

煮干し出汁の上手な取り方

それではいよいよ、煮干し出汁を取りますよ! 難しいことではありませんから、ぜひ挑戦してみてください!

■煮干しの頭とワタを取る

まずは煮干しの頭を取り、胴体を二つに割ってお腹のワタを取り除きます。頭もワタも苦みやエグみ、濁りの原因になるためです。ただし、これらには独特のコクがあるため、あえて取らずに使う場合も。

一尾一尾丁寧に剥いていきますが、慣れてくればスピード勝負できるようになりますよ^^

■水に浸ける

煮干しは昆布と同じで、水出しですっきりとした出汁を楽しむことができます。加熱して出汁を取る際もあらかじめ水に浸けておいた方が、よりしっかりとした出汁を取ることができるんです。火を入れる30分から1時間前から浸けておくといいでしょう。一晩水に浸けておいて水出しするのもオススメ!

また、手間を惜しまないのなら水に浸ける前にフライパンなどで乾煎り(空煎り)すると、香ばしく香りのいい出汁が取れますよ。

■火にかける

煮干しを十分水出ししたなら、次はコンロで火にかけます。中火くらいでゆっくり沸点までもっていきましょう。アクが出てきたら丁寧にすくい取ってくださいね。

湯が沸騰したら、グツグツではなくコトコトで2分から3分煮出します。

■ざるなどで濾す

布巾やペーパータオルを敷いたざるで、煮干しを濾します。コーヒードリッパーなどを代用して濾してもOK。

このとき、かつお節で出汁を取るときと同様、煮干しの出し殻を絞ってはいけません。出汁の味や色が濁る原因になります。


このように、ボウルに菜箸を渡し、その上にざるを置いておくと自然落下で楽に出汁を濾すことができますよ。

煮干し出汁が合う料理


煮干し出汁は動物性の出汁ですから、野菜などとの相性がいいと言われています。我が家では主人が煮干し出汁で作った新玉ねぎのお味噌汁が大好きなので、新玉ねぎのシーズンは煮干し出汁をとることが多くなります。もちろん煮物や鍋にもいいですし、ほうれんそうのおひたしなど煮干し出汁を使って麺つゆを作ると最高ですね。うどんにも合います! 意外とクセがなくあっさりした風味なので、どんな料理にも合うのが煮干し出汁のいいところ。

煮干しは子どもの成長に欠かせない栄養が満点!

煮干しにカルシウムがたくさん含まれているのは、みなさんご存知かと思います。その量なんと牛乳の20倍! 成長期の子どもにはぜひ食べさせてあげたいもの。

そのほか煮干しの原料となる青魚には免疫力強化や子どもの発達を助けるといわれているDHAやEPAが豊富に含まれています。ミネラルも豊富で、おいしさばかりでなく栄養も満点。毎日の食事が毎日の健康をつくります。煮干しは私たちの健やかな日々の助けになってくれるはず。

煮干し出汁の活用術と保存方法

何かと忙しい現代人、「出汁を引く」という作業がわずらわしく感じてしまうこともあるかもしれません。そういうときのために、煮干し出汁の活用術をいくつかご紹介します!

まとめて出汁をとって冷凍する

出汁を取り荒熱を取ったら、そのまま製氷皿へ。冷凍させてしまえばキューブ状の出汁ストックとしていつでも使えます。もちろんかつお出汁や昆布出汁、合わせ出汁などでも応用できるので、「毎日出汁を取るのはおっくう」という方はぜひ試してみてください。

ペットボトルでお手軽「水だし(水出汁)」

500mlの空ペットボトルを利用して、簡単かつ便利に出汁を取ることもできます。方法はとてもシンプル。ペットボトルに水と10g程度の煮干しを入れ、そのまま冷蔵庫に一晩置いておくだけ。これだけで翌朝はおいしいお味噌汁を簡単につくれちゃいます。

もし、たくさんつくって保存したい場合は、中の煮干しは取り除いて加熱した方が、保存性と味のもちがよくなります。できるだけ早めに使い切ってくださいね。

最後に

煮干し出汁を含め、日本に昔から伝わるかつお出汁や昆布出汁も、豊かな食卓や健やかな毎日など、私たちの豊かな暮らしに貢献してくれる大切な文化です。かつお出汁や昆布出汁の上手な取り方について詳しく説明している記事もありますので、ぜひそちらも併せてご覧ください。

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MTWアキ

MTWアキ

料理愛好家/ライター/クリエイター/作家
「おいしいに国境なし!」──を合言葉に、料理の「?」や「!」を探しながらご家庭で役立つ知恵やアイデアを探求中! 料理のイロハを先生に師事して学びながら、ワンランク上のこだわり料理にもアクセル全開で挑戦します! たまには先生が記事に登場することも?