親世帯の家(実家)の片付けと高齢者にも安心な住まいのチェックポイント

自分の家もさることながら『親の家も気になるし何とかしなくちゃ…』と思いながら新年を迎えようとしている方はおられませんか?
親世帯との同居が当たり前ではない今、介護と並び親世帯の家の片づけは悩ましい問題です。
『一度やってみたけど喧嘩してお互いの関係が悪くなった』という方も少なくありませんので、気をつけたいことやメリットを知っておく必要があります。

【心得その1】急がない

親の家にズカズカと乗り込んでいきなり片づけを始めるのはNG!
『やってあげている』と上から目線で行くのではなく、まず話し合いから始め数か月~数年かかるつもりでゆっくりと進めます。

不便に感じていることはないか? 家の中で危ないと感じたことはないか?
住んでいる本人がどう感じているのかを十分に聴いてあげることが大事です。

そしてこちら側からも、”一緒に住んでないから『心配してるよ』”ということを伝えて、それを解決するには片づけることが有効であることを伝えてみましょう。

【心得その2】言ってはいけないNGワード

年を取っていると言っても、親なりの価値観というものがあるので、頭ごなしに『これは要らないでしょう?』『これは捨てて!』という言葉は絶対に使わないこと。
こちら側から見ると危なかったり、ただのガラクタに見えるようなモノでも、本人にとってみれば思い出のあるモノかもしれないし、使い慣れたモノかもしれません。
あくまでも持ち主は親だということを肝に銘じて『やってあげる』ではなく『手伝う』という気持ちで寄り添います。

【心得その3】危険をチェック

心の中では『これは要らないでしょ』と思っているモノを見つけたら『ここに置いといたら危ないよ』とか『重そうだから腰痛めないか心配だわ』などの気にかけてるよという気持ちを入れ込んで話してみると受け入れてもらいやすいはずです。

例えば、キャスターつきのワゴンにモノが山積みになっていたら、『キャスターワゴンを手すり代わりにしたら転がって引っ張られて転倒するから危ないよ』という言葉で伝えるといいですよね。
その他、『こんな高いところにモノがあったら地震のとき心配だわ』『床の上にこんなにモノがあるとすべったりつまずくから危ないよ』『毎日こんな重いモノ使うの大変じゃない?』など気遣うワードを使ってみてください。

必ずチェックしたい5つのポイント

高齢者の家でチェックしたいのは

  • 身長以上の場所に置いてないか?
  • コード類が床に出すぎてないか?
  • 床にモノを置いてないか?
  • キャスター付の収納はないか?
  • 必要以上の量がないか?

ということです。

身長以上の場所にモノを置いていると、モノを取るときに転倒につながります。
床にモノを置いたり、コード類が床に出すぎている場合も、滑ったり引っ掛けるなどが原因で転倒する危険性があります。

キャスター付きの収納は移動がラクで一見便利そうに思いますが、手すり代わりに掴まろうとすると転がってしまい、これも転倒などケガにつながる可能性があります。
また、同じモノを大量に買い込んでいるなど、必要以上の量がないかもチェックしましょう。モノが多いと管理できず、不衛生になってしまいます。

このあたりは必ずチェックして、それぞれ解決できる方法を考えていきます。
そして収納を考える際は、カゴや箱を使ってアイテムや量を『見える化』し、一目瞭然となる収納方法を選びます。

【心得その4】メリットを伝える

同じモノを大量に買い込んでいたり、使わないのにもったいないから捨てられないといったモノは高齢者にはありがちです。
そんな時は『量を減らせば使いやすいよ』『減らしたら管理しやすいから買いすぎを防げて節約になるよ』とメリットを伝えるのがgood!

「いつか使うかもしれない」の対処方法

「いつか使うかもしれないから捨てたくない」と言われた場合は、『私が使いたいわ』『お友達がこんなの欲しがってたのよ』『捨てるともったいないけど、売ってみたら結構な金額になるかもよ』など、とにかく捨てるのではなく再利用される方法を伝えてみるといいかもしれません。
自分で使うつもりやお友達が欲しがってる事実がないとしても、そこは”ウソも方便”で上手に手放してもらいましょう。

【心得その5】思い出は共有して

写真や”昔取った杵柄”的なモノを捨てたりあげる気持ちにはなりにくいので、まずはそのモノにまつわる思い出のストーリーを聴きだしてみてください。
出来るだけコンパクトになるように一緒に写真整理をしながら思い出話を聴いてあげると、『これは残したいけど、これはもういらないわ』と自身で気づかれることが多く意外とあっさり整理できてしまうことも少なくありません。

想いを共有してもらったという満足感からそのように気持ちが切り替わるのかもしれませんね。

さいごに

子の価値観で親の家を片づけると必ずと言っていいほどトラブルが起こりますし、これをきっかけに絶縁などという悲しい結果を招くことになりかねません。
年末年始で家族が集合できるいい機会ですから親族みんなで協力できる体制を整えて、以前よりもお互いに感謝し合えるような片づけが出来たらなら最高の親孝行になること間違いなしですね。

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柳澤 知伽

柳澤 知伽

moasa主宰/整理収納アドバイザー1級/インテリアコーディネーターmoasa
LESS IS MORE(より少ないことはより豊かなこと)をコンセプトに、モノの持ち方や向き合い方を見直して「シンプルだけどより豊かな暮らし方」へのシフトをご提案しています。 ついつい先送りにしてしまう…そんな方の背中を押して一歩を踏み出すきっかけになりたいと思っています。